(新倉富士浅間神社)
ふじさんとおひさま
谷川俊太郎
ふじさんは おおきい
おおきいから しずかだ
ふじさんをみると
こころも しずかになる
おひさまは あかるい
あかるいから あたらしい
おひさまが のぼると
こころも あたらしくなる
七五三 地始凍(ちはじめてこおる)
この三枚の写真は親友が送信してくれたもの。
夫婦旅の話も詳しく聞かせてもらう。トップの写真は旅先より受信した。今、人気スポットのアングルだという。この日も結構な人出で外国人も多く見うけられたとの由。
富士山には私も幾度か旅したけれど、時季的に冠雪姿ばかりで、こんな雲の行方を追うような写真はとっても新鮮だ。
そういえば、学生時代に泊まった富士山近辺の小さなユースホステル。素敵な老夫婦のもてなしが温かくて居心地がよかったなあ。
体がよくなったら、こんな処あんな処へ一緒に行こうねと候補地は尽きない。
今日は薫さんの五度目の命日である。晴れ男ぶりは変わらず、大小春。
一年のなかで二月、十一月が好きなのだが、あの日以来巡りくるとやはり淋しくてならない。
先週末より遠方から、また福岡の人たち友たちがお参りに訪れる。今日も二組来訪される。
忘れずにいてくださって薫さんは幸せもの。
前週綴った眼鏡をかけている私に、これからはもう少し自分をいたわって生きなきゃあと言われる。もったいないほど胸に響く。
このところ「Dr,コトー診療所」が無料配信されており、久々に観る。
第1シリーズを観終わる。やっぱり奥行きのある名作だなあ。
2000年以降、薫さんは一日中テレビをつけているものの、医療ドラマなどは一切観ない。
けれども、このドラマだけは毎週楽しみにしてふたりで観ていた。
時を経て今観ても心豊かになる。脚本監督と俳優陣が一体となり、一話一話実に端正に描かれている。
印象深い言葉もたくさんちりばめられている。
――この島には変わらないでいてほしい、変わらないことが魅力になる日がきっとくる。僕らにできることは患者さんの運命を手助けするだけです。土は手を掛けんと育たん、耕して耕していい土にせんといい作物は稔らん、丹精込めてきた作物じゃ――などなど。
五年前ひとりになって、医療ドラマや特集を避けてきた。それでも、この作品だけは格別なのだ。写真の薫さんにまた一緒に観ろうね、いいよねえと話しかけつつ。
ひとり佇んで海をみつめるコトー医師の姿に、いつしか自分を重ねてしまう。
若き日の吉岡秀隆さん、故笠智衆さんを彷彿とさせる。
堺雅人さんもそう。ともに風を感じさせ色のある俳優役者さんだと思う。