みち 6
谷川俊太郎
みちのおわったところでふりかえれば
みちはそこからはじまっています
ゆきついたそのせなかが
かえりみちをせおっている
でももどりたくない
もっとさきへ
あのやまをこえてゆきたい
たとえまいごになっても
まぼろしのように
うみなりがきこえます
もういっぽまえへでれば
そこはきりぎしのうえなのでしょうか
朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)
寒暖差はあるものの小春日が続き、今日は朝曇に片時雨。けれど寒くないので窓を開けて深呼吸。
ここって、日が燦々とほんとに暖かいよねと言われる。
昨日、ヘルパーさんにお願いし、電動ベッド隣の仏壇まわりなどの模様替えをしてもらった。
前々から親友とも話していたので、なんだか気分一新である。
このところ新型コロナウイルス感染者数が増加している。とはいえ人波は変わらず、苦手なイルミネーションも。また旅の話もしばしば聞く。
私も学生時代からよく旅をした。夏場しっかりアルバイトをして、冬休み春休みに国内のあちこちを旅するのが習慣だった。なかでも山陰や能登方面ではなぜか三月の忘れ雪に遇い、長靴を借りての旅となり、あの雪景色と海猫、波の花が今に甦る。
薫さんとも日程を調整して旅した。決まって晴天。温泉好きの母を連れて三人旅も。
冬紅葉の頃、温泉に浸りつつ眺める景は至福で、夕食時、今日は呑みんしゃいと言う母にご機嫌の薫さんだった。
句夫婦で、吟行の旅にも参加したものだ……。
いつかきっと、旅に出ていい風に吹かれたい。